久しぶりにお腹下しましたYO!「チョイス@病気になったとき 過敏性腸症候群」を見て思ったことをフワフワと。

2018年05月20日

NHK「チョイス@病気になったとき 過敏性腸症候群」見ました。取り急ぎ、まとめてみました。

はじめましての方、こちらからどうぞ。
⇒ 過敏性腸症候群、過去シリーズまとめ


昨日、NHKの「チョイス@病気になったとき」という番組で過敏性腸症候群についてやっているのをたまたま見つけました。

私がよく感じていた、「過敏性腸症候群っていうけど、それってちがうんじゃないの?」というのが解明されてスッキリしました。
やっぱり、最初は「過敏性腸症候群」と診断されても、詳しく探っていくと原因が分かり、「過敏性腸症候群」という診断から抜けるんだな、と。
原因が分かれば、対処法も分かり、治ることができる。希望を失わずに、医師と根気よく原因を探っていくことが大切なんだなぁ、と納得しましたよ!

番組の内容を、自分なりにざっとまとめましたので、お時間あるときにどうぞ!


過敏性腸症候群の下痢と、普通の下痢との違いは?
普通⇒風邪、食中毒など、急性
過敏性腸症候群⇒いろんな検査をしても原因がわからない下痢、腹痛が続く

原因が分からない下痢⇒過敏性腸症候群と診断される?⇒イエス

しかし、細かく調べるとはっきりした原因がわかる場合もある
だんだんその実態が明らかになってきている。

過敏性腸症候群(とされる)の原因
①ストレス
②胆汁
③大腸の変形(便秘型)
④アレルギー
⑤これから解明

①ストレス
<症例>
営業職の石川さん(仮名)40代
20代から下痢に悩まされる
外出するとトイレに1日7-8回
下痢はどんどん悪化
大切な商談中に腹痛に襲われることもしばしば
打合せ前にはご飯は食べないように気を使っていたが、トイレに立つのが後ろめたい
毎日の通勤、得意先回りが不安
電車移動が怖い
車も渋滞中にお腹が痛くなったらどうしようと不安

⇒消化器内科にかかり、過敏性腸症候群と診断される
ラモセトロンを処方される。
すぐに下痢が収まり、トイレを気にせず食事をとれるように。

********

過敏性腸症候群の主な原因はストレスと考えられる。
脳がストレスを感じると、腸の蠕動運動を盛んにする信号が伝わりすぎることがあり、下痢が起こる。
さらにこのようなことが 続くと、いつ下痢が起こるのか不安になりストレスになるという悪循環におちいる。

生真面目な人、時間に追われている人、一度嫌な思いをすると不安が非常に高まってしまいストレスをため込みやすい人に多い。
受診して原因がわかって安心して治る人もいる。

・処方される薬
ラモセトロン
1日1回 朝にのむ 
最高投与量 男性 10㎍、女性 5㎍

●ラモセトロン●
腸の蠕動運動を盛んにする信号を伝わりにくくする。腸の興奮が収まり下痢の症状改善。
2008年に発売 非常に有効 ストレス性の過敏性腸症候群の方をたくさん救った。
最高投与量が決まっている⇒副作用で重篤な便秘を起こすことがあるため。
女性の場合とくに少ない量からはじめて適量を探る。
半数はこれで治る。

②胆汁
<症例>
さきほどの石川さん(仮名)、ラモセトロンによって症状がおさまっていたものの、2週間後再び下痢の症状が。
⇒過敏性腸症候群の専門医を受診。胆汁が原因の下痢型過敏性腸症候群と診断される。
石川さん、食事後2時間くらいで下痢をしていた。うどんなど胃腸にやさしいものを心がけても、症状がひどいときにはすぐトイレにいっていた。

コレスチミドを朝晩2回のみ続け、気が付いたら食後の下痢がなくなり、お腹を壊すのも1か月に1-2回になった。
石川さん「薬をのんでいればみんなで楽しくお酒を飲んだりご飯を食べに行けるようになったのはありがたい。」

********

食事をすると脂肪の消化を助ける胆汁が単横から分泌される。
胆汁は普通小腸の末端で吸収されるが、何等かの理由で大腸まで流れ込むことがある。
胆汁は便をやわらかくするため、下痢をひきおこす。
食事の内容にかかわらず下痢症状がでる。胆汁がでると下痢をする。

・処方される薬
コレスチミド
1日2回 朝夕食前に飲む
容量は医師と相談

コレスチミド●
胆汁と結合する薬。
便を柔らかくすることがなくなり、下痢が収まる。

※もともとコレステロールの薬。
海外では下痢の治療薬として使用されているが、日本ではまだ保険上で認められていない。
コレステロールの高い人の下痢には使えるけれど、低い人の下痢には今の日本の診療では使うのは難しい。

③大腸の変形(便秘型)
<症例>
30代池田さん。小さいころから便秘だった。
高校生のとき強い下剤を処方してもらう。

便秘の主な原因⇒大腸の蠕動運動弱まって便が排泄されないため
一般的下剤⇒大腸の粘膜を刺激して蠕動運動を強制的に起こし排便を促す

しかし、もらった下剤がどれも効かない。
より強い下剤を試すも効果なし。
医師から「この薬を飲んで効かないなんてありえないから、内科じゃなくて精神科じゃないか」と言われる。

社会人になっても便秘治らず、悪化するばかり。
365日のうち具合がいい日は数日しかない。
1日に何回も失神していた。自力で仕事場にもいけず、母に電話し車で送ってもらっていた。

⇒大腸内視鏡検査を受ける
内視鏡があるところから先に進めない!
さらに詳しく見るため、大腸のCT検査を受ける。
右上、肛門付近、ねじれていることが判明。これが便秘の原因だった。
医師から、マグネシウム 製剤を1日3回飲むこと、大腸の蠕動運動を促すマッサージをすること、ラジオ体操をすることを指示される。

1週間ほど効果が出なかったが、だんだん便が出るように。
便がツルッと出るので驚いた。普通の人はこんな感じなんだ、と30歳にして初めて知った。

********

大腸がねじれ、ねじれているところで便が詰まって、硬くなり便秘になる。

便秘性の過敏性腸症候群の薬
*マグネシウム製剤
消化されにくいので大腸の中にとどまる。大腸の粘膜に働きかけ大腸内の水分量を増やす。
便は増えた水分により柔らかくなり、ねじれた大腸の中でもスムーズに移動するようになる。

*粘膜上皮機能変容薬
腸の粘膜にある水分の通り道を大きく広げる役割
腸の粘膜から水分がしみだして、大腸の中が潤う
便が柔らかくなりスムーズに排泄
新しい薬で、欠点⇒少し高い。

*刺激性下剤
一般的な下剤。大腸の腸内細菌が分解する。分解された成分が便秘に効く。
大腸に届くように寝る前に飲み、朝の効果を期待する。
食後に飲むと、なかなか大腸に届かず効いた感じがしない。
※刺激性下剤⇒量が増えて、腸の機能が衰えてしまうのでできるだけ減らしていく

*胆汁酸トランスポーター阻害薬(新薬)
大腸に入る胆汁酸を増やして排便をうながす
刺激性下剤で副作用が少ないので、今後期待される。

・大腸の 蠕動運動を促すマッサージ
※風呂の中でやるのがポイント
1.まず大腸が下に向かうお腹の左側、おへその左上あたりから足の付け根くらいまでを1分間指でとんとん押していく
2.次におへそからちこつまでを1分ほど指でとんとん
3.最後は大腸全体を刺激
ももの付け根当たりにりょうてを押し当て、ゆさゆさと揺らす
左右、真ん中、合わせて1分ほど

ラジオ体操
特に体をねじる動きが大腸の蠕動運動を活発にする

・ 全力疾走(若い人)
走っている間は胃腸の動きがぴたっと止まる。
走り終えると胃腸が活発に動き出す。
走ったあとに自然と水分をたくさんとるのもよい。

・高齢者向け⇒ゴロゴロする
1日1回、胃腸の働きが活発になる起床後や就寝前に行う。
床にうつぶせになり10分。
その後、左右に転がる動きを5回以上行う。
大腸にたまったガスを効率よく移動させることができる。
腰痛などでうつぶせが困難な人⇒横向きからスタートしてもOK。
お腹を圧迫することが大切なので、布団やベッドより、たたみやフローリングなど硬い床の上で行う。
お腹の下に枕などで腹部を圧迫するとより効果的。
便は硬いのでなかなか動かないが、ガスが動くと、便意が起こることもある。

便秘型は圧倒的に女性に多い。
<原因>
便秘型は圧倒的に女性に多い
・食べる量が少ない
・腹筋が弱い
・出産で腸が動く
・過度なダイエット

食べないと蠕動運動が起きにくくなる。

<便秘になったときの食事の注意点>
・何も食べない時間をつくる
クリーニングする大蠕動という大きな動きが起こる。
蠕動運動・・・食べ物を運ぶときのゆっくりした動き
大蠕動・・・胃や小腸が空の時に起きる大腸から絞り出すような大きな動き

8時間以上食べない時間があると大蠕動が起こるといわれている。
朝食べたあとに便意が起きるケース多い。
空腹のときに夜グ~っと動いて腸の奥まで便が進んでいったときに食べると、胃直腸反射(給田茂樹で大腸の奥が動き出す)がおきる⇒排便が刺激される

・野菜をとりすぎない、野菜は最後に食べる
食物繊維が便秘にいいのでは?
<食物繊維>
・不溶性(便の元になる)
便秘の予防に効果的
野菜、いも、豆、きのこなど
便秘になってしまったときは、食事の最初にとったり摂りすぎたりするとかえって詰まる。

・水溶性(便を柔らかくする)
便秘の解消に効果的
海藻、果物、こんにゃくなど
腸内細菌によって分解され腸内環境整える、便を柔らかくする
便秘になった人におすすめ

そして、便秘になったら、ごはんを食べる!消化に時間がかからない
運動し、水分をたくさんとる


④アレルギー
<症例>
中学生のころから慢性的下痢と腹痛に悩まされていた佐藤さん(仮名)、22歳。
高校生になると症状はさらに悪化、通学途中に下痢、腹痛に襲われることがしょっちゅうあった。そうなったら痛みをこらえながら必死に家まで戻る。
高校にも数えるほどしか登校できず。
いつ襲ってくるか分からない下痢、腹痛のため高校を辞めざるを得なかった。

病院⇒過敏性腸症候群と診断される。

ラモセトロン処方される、しかし効果が見られなかった。
漢方⇒効果なし
何種類も試すも、効果なし。

大腸内視鏡や脳波検査⇒異常なし。
医師からも、「治しようがない」と言われる。

⇒過敏性腸症候群の専門医を受診
再び1から原因を探り、2年後ついに抗アレルギー薬が効くことが判明。

佐藤さんは幼いころアレルギー性ぜんそくがあった。ぜんそくはおさまっていたが、アレルギー完全には治っていなかった⇒腹痛の原因だった。
佐藤さん、アレルギーの自覚がなかった。

抗アレルギー薬を毎日飲むように。
すぐに下痢と腹痛の症状改善された。1人で外出も可能になった。

*********

アレルギーと下痢の関係
はっきり自覚できる食物アレルギーなどなら分かりやすいが、自覚できないアレルギーで弱い刺激が長く続いて下痢を起こす。


これから解明
「過敏性腸症候群」とひとくくりにされているが、いろんな原因が混じっている。
医師はひとつひとつ、話をしながら当たりをつけていく。

原因が分かると、「過敏性腸症候群」からぬけていく(胆汁が原因、のように)
本当にストレスなのかどうかを見ることが大切。

過敏性腸症候群の原因は、実はさまざまである。
医師と根気よく探っていくことが大切。
できれば過敏性腸症候群の専門医、総合診療医を受診してほしい。


長くなりました!ほぼ箇条書きになりましたが。

取り急ぎ、以上です!

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